会社での「出世」や「昇進」。周囲が競うように上を目指す中、「自分は本当にこのハシゴを登りたいのだろうか?」とふと立ち止まることはありませんか?
周りに流されて手にした肩書きが、実は中身の伴わない「有名無実」なものだったとしたら、せっかくの努力も意味がなくなってしまいます。
今回は、書籍『決定版まんが日本昔ばなし101』に登場する『無用の位』という物語をご紹介します。この昔話が持つ意味と教訓は、現代のビジネスパーソンが自分自身のゴール(目的地)を見失わないための、大切なヒントを教えてくれています。
昔話『無用の位』のあらすじから学ぶこと
『決定版まんが日本昔ばなし101』(川内彩友美 著、講談社)の中に掲載されている『無用の位』という昔話をご存じでしょうか。
村でよく働く青年が公家に奉公し、そこでも真面目に働いた結果、労いを込めて高貴な「位」を授かりました。しかし、位をもらったことで青年はどこか偉そうな態度に変わってしまい、村人たちの心が離れてしまいます。村人の気持ちに気づいた青年は自分にとってその位が不要であると悟り、公家に位を返上しました。それからは再び村人たちと心を通わせ、幸せに暮らしたというお話です。
この物語から得られる教訓は、「周りに流されて出世や評価を得ても、それが自分にとって実体のない『無用の位(有名無実な肩書き)』になってしまっては意味がない」ということです。
自分にとって本当に大切なゴール(目的)が見えていない状態でもらう肩書きや評価は、まさにこの「無用の位」になりかねません。
その教訓から、
周りに流されて出世しても、それがあなたにとって『有名無実な肩書き』になってしまっては意味がありません。
自分にとって本当に大切なゴール(目的)が見えていない状態でもらう肩書きや出世は、まさにこの「無用の位」になりかねません。
会社組織における「出世」の3つのタイプ
会社でたとえるなら、出世したい人、そこそこ出世したい人、出世には興味ない人に分かれます。
それぞれみていきましょう。
① 出世したい人:数字と顧客の購買力に振り回される
出世したい人は、営業なら、とにかく数字を意識します。
数字あっての出世です。ただ、お客様の状況によっても、数字に左右されるため、購買力のある顧客を持ちたくなります。
そうです。出世を目指すなら購買力のあるお客様を担当しなければ、出世はあり得ないのです。
なぜ、こんな単純な原理に気づけなかったのだろうか?
だいぶ、話がそれました。
② そこそこ出世したい人:安定した利益を守る重要ポジション
一方、そこそこ出世したい人は、営業担当のお客様と末永くお付き合いするのが条件となります。末永くです。これには、理由があって、毎年定額の利益が確保できるので、とても重要なボジションなのですね。
③ 出世に興味ない人:すでに次のステップを見据えている
さらに、出世には興味ない人です。今回の教訓は出世には興味ない人が対象と思えました。
出世に興味ない人などいるのでしょうか?
います。たとえば、すでにステップアップの道を見つけている人です。
実際に私がそうでした。ステップアップの道がなんとなくみえていて、出世もありがたいけれど、同時にみえない責任も重くなる現実も知っていました。
だから、後輩にはどんどん抜かされていきました。
嫉妬がなかったのかというと多少はあったものの、やはり、上に登っていく人達にはエールを送っていました。
いずれ、私も引き上げてもらえれば、と、やましい考えでいたのです。
そうこうしているうちに、ステップアップのチャンスが訪れたのです。
【体験談】後輩に抜かされた私が手にしたもの
ーー後日談ーー
夕方のオフィス。ホワイトボードの役職欄に、かつての後輩たちの新しい肩書きが赤字で書き込まれていく。周囲からお祝いの拍手が起こる中、自席のパソコンの画面を見つめる。画面に映っているのは、社内の昇進評価シートではなく、社外の新しい活動に向けた計画書のファイル。引き出しの奥から、使い古した営業ノートではなく、真っ新なスケジュール帳を取り出す。フロアの出世競争の喧騒が、少しずつ遠くの音のように感じられる。ネクタイの結び目を少しだけ緩め、自分の手で新しいページの1行目に、進むべきゴールの日付を書き込む。
まとめ:あなたの「出世のハシゴ」はどこに掛かっていますか?
目指すポジションによって、進むハシゴも変わります。
他人が用意した「出世」というハシゴを盲目的に登っても、それがあなたにとって「無用の位」になってしまっては意味がありません。
そのまま、骨を埋めるか、新たな道を模索するか、
ゴールをどこにするかで決まります。
あなたのゴールはどこにハシゴを掛けていますか?

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