約300人の前で、デタラメな商品説明。動かないデモ機器。周りの営業からは同行を拒否され、夕方のオフィスで孤立する自分――。
これは、かつて私がビジネスの現場で実際に味わった、絶望的な大失敗の記憶です。しかし、そんな四面楚歌の私を救ったのは、誰もが一度は耳にしたことがある昔話『ねずみ経』の教訓でした。
本記事では、『ねずみ経』のあらすじから学ぶ、自信ゼロでも現場をやり抜くビジネス心理学を解説します。完璧じゃなくていい。逃げずにやり抜いた人にだけ訪れる、奇跡のような「後日談」をぜひ目撃してください。
昔話『ねずみ経』のあらすじと出典
『ねずみ経』が教えてくれる本質的な「教訓」とは?
『ねずみ経』※1
という民話があります。
その教訓は、自信がなくてもやり抜く力です。やり抜けば、賛否両論はあるけれど、応援してくれる人は必ず現れるということです。
※1出典:川内彩友美 著 「決定版まんが日本昔ばなし101」P206 発行所:株式会社講談社
【体験談】自信ゼロ・約300人の前で挑んだ大失敗プレゼン
実際に、約300人の前で、商品説明と、どこに、持って行けば売れるのか、プレゼンしたことがあります。
ただ、当時は、自分でも、その商品を売ったことがなく、まったく自信がありませんでした。
人手不足としぶしぶ引き受けた納得のいかない役割
そんな環境にもかかわらず、商品説明というのも、納得いかないまま、人手不足というのもあり、しぶしぶ受けました。
ところが、プレゼンの内容は、デタラメそのものでした。商品説明といよりは、商品に関わる外側の話ばかりしていました。
デモ機器の沈黙と、緊張のあまり張り上げた大声
商品のデモ機器、見本があったものの、なぜか、機器が起動せず、仕方なく、機器の外観を見たままでしか、説明できませんでした。
さらに、当時は緊張のあまり大声を出していたと、周りから注意されるほどで、参加した営業からは、お客様との同行訪問は遠慮したいという申し出もあったほどです。
社内からも、プレゼンは失敗だったのではないか、責められる一面もありました。
静まり返るオフィスと赤いランプの点滅
ーー後日談ーー
どん底の四面楚歌から私を救った「一本の電話」
夕方のオフィス。デスクの端に置かれたデモ機器は、電源コードが抜かれたまま動かない。周囲の営業たちが視線を伏せ、小声で書類をめくる音だけが響く。自席の椅子に深く腰掛け、パソコンの暗い画面を見つめる。フロアの誰も話しかけてこない。そのとき、卓上の固定電話のランプが赤く点滅し、電子音が鳴る。受話器を耳に当てると、他部署の営業の声がスピーカー越しに聞こえる。「先ほどのお客様ですが、予算と状況をすでに聞き出しました。同行をお願いできますか」
電話の主は、事前にそこまで動いてくれていたのです。
プレゼンは大失敗だと思っていましたが、同行前に押さえるべきポイントをすべて掴めたのは本当に力強かったです。それは、難易度の低い、極めて受注に近い案件でした。
まとめ:不完全でも現場をやり抜くビジネス心理学
逃げずにやり抜いた人にだけ「応援者」は現れる
『ねずみ経』という民話が教えてくれるのは、自信がなくても、とにかくその場をやり抜くことの大切さです。
私のプレゼンはボロボロでしたが、逃げずにやり抜いたからこそ、私の足りない部分(お客様の状況や予算の確認)をカバーして同行を申し出てくれる「応援者(営業)」が現れました。
あなたには、自信がなくて逃げ出しそうな現場はありますか?
あなたには、自信がなくて逃げ出しそうな現場はありますか?
不完全でもやり抜いた先に、きっと手を差し伸べてくれる人が現れるはずです。

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