江戸時代に数々の伝説を残した天才職人、左甚五郎。彼が残した名作の物語『二人の甚五郎』のあらすじと結末には、現代のビジネスパーソンにとっても極めて重要な「仕事の継承」の教訓が隠されています。
新人を育てるべきか、それとも自分の領域を守るべきか?
今回は、この名作の結末から導き出される本質を、私が実際の営業現場で目撃した「新人の猛追と、デスクの上の境界線」という冷徹な事実を交えて写し取ります。
「二人の甚五郎」※1
その教訓は、仕事の継承です。
※1出典:川内彩友美 著 「決定版まんが日本昔ばなし101」P230 発行所:株式会社講談社
『二人の甚五郎』のあらすじと結末:仕事の継承というテーマ
新人が入社するたびにお客様の一部を新人に明け渡します。
もちろん、はじめから、ビックユーザーを任せる訳にはいかず、そこそこのお客様を渡します。
そこで、新人にとっては、初めてのお客様でもあるので、私以上に一生懸命お客様のご要望に応えていました。
そんな些細なことまで、みるみる成長していくのが実感できるほどでした。
【実録】引き継ぎ半年後の領域侵犯と「仕事の線引き」
引き継ぎから半年後、大型案件を次から次へと引っ張ってきたのです。
ただ、わたしの領域まで侵食してきたので、さすがに、そこは線引きさせていただきました。
ここまでは、君の仕事、ここから先は私の仕事というように分けたのです。
ーー後日談ーー
半年後、新人は私のデスクに厚さ5センチの契約書ファイルを3冊置いた。
すべて売上上位10社に並ぶ大口顧客の社名だった。
翌日、新人は私の担当顧客の進捗表を指でなぞり、見積書を私のデスクの右端へ滑らせた。
私はその書類を自分の手元へ引き戻し、ボールペンで机の上に1本の境界線を引くように指し示した。
新人は無言で頭を下げ、自分の席に戻ると、すぐに次の顧客へ電話をかけ始めた。
オフィスのフロアから、私を呼ぶ電話のベルは鳴らなくなった。
まとめ『二人の甚五郎』の結末から学ぶ営業の教訓
営業での醍醐味は芋づる式の営業ができるかどうかが生き残りの境目でした。
それをわずか半年で達成してしまい、かつ売上も伸びたので申し分なく、太鼓判を押しました。
通常は、失敗経験してから、成長していくのですが、失敗経験もなく、とんとん拍子で、成長したのです。
もちろん、本人にとっては無我夢中だったのだろうと容易に想像できました。
なぜなら、私も新入のころは、え、そこやらないだろう、というところまで、やっていたので、お客様にも可愛がられ、いろんな案件を回していただいたからです。

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